この3月に議長を退任し、2年ぶりの一般質問となりました。
この秋に町長選を控えていることから、少し生々しいやり取りとなりました。
時間の都合で指摘に終わった課題については、次回9月に答弁を求めます。
2023/6月
議事録早出し原稿(未校正原稿)
3番
折山議員 通告順に質問をしてまいります。
質問事項1「町長2期8年の総括」について伺います。
今回の質問は、通告時に吉川議員からあらかじめ秋の町長選について町長に3期目の出馬の有無を俺のほうで問うよと事前に私のほうへ通告がございましたので、私のほうは総括的な内容に変えて質問することにして通告をさせていただいたところかと思います。
ちょっと質問の項目を町長に理解していただきながらこの項の質問要旨に入ってまいりたいと思いますので、少し回り道をしますがお聞きをいただきたいと思います。
この秋を控え、そろそろ下平町政おおむね2期8年の総括をしてよい時期かなあというふうに私は思います。
特に6日の新聞各紙では、新人が町長選へ出馬する意向と現職の下平町長におかれましては明確な態度を明らかにしていないと、こういった報道がなされたところであります。したがいまして、目下、町民の最大の政治的な関心事は町長の去就にあると言っても過言ではない、そんなように思うものであります。
それで、町長という職に何代もの町長のそばで私は接してまいりましたが、この職は大変な激務であり、24時間の勤務、そのために自分のいわゆる私生活っていうものの自己犠牲の上に初めて成り立つ大変な仕事だなというふうに常々感じております。ですから、自分の町をよくしたい、一人でも多くの町民の幸せになってほしい、そのような強い思いのある人でなければ務まらない職であると、そのようにも私は思います。
その意味で、下平町長、2期8年という、長いのか短いのか、それぞれの受け止め方は違いますが、掲げた目標に向けて町長職を務めてこられたという御尽力に対しましては改めて敬意を表し、また御努力に感謝を申し上げなければならないというふうに私は思います。議員はこういう場で町長に対しお願いし謝意を述べてはならない、これが原則になっておりますが、あえて申し上げておきます。
また、このたび同じ思いで自分の目指す町のありようを掲げて出馬の意向をマスコミを通じて報じられた新人の方にも同様、いばらの道を選択されて、そういった心意気と、自分ならもっといい町にできる、そういった強い信念と自信を持たれたことに対しましても同様に敬意を表したいというふうに思うものであります。
議会議員選挙もそうですが、特にこれからの4年間の町の未来を託す町長選挙が町民にとって選ぶ自由のない無投票では不幸です。また、立候補者にとっても、直接町民の信認を数字として受け取れないという形では、町の先頭で引っ張っていく力も半減してしまいます。共に不幸です。
そこで、下平町長におかれましては、これから始めるこの項の一般質問、私との一問一答を通じまして早急に3度目の立候補の意思を表明され、目指す政策議論を徹底的に交わしていただけるであろう、そう願いながらお手元の質問要旨1―1に入ってまいります。
まずできたこと――これは実績です。積み残していること――課題、人口対策、子育て支援、福祉政策、産業振興、町営業部の今、脱炭素・新エネ政策などなど、特に町長として公約を振り返る施策、これを伺ってまいります。
私の申した項目でなくても結構です。大切な時期でありますので、この項に私は重点を置きますので、時間を十分に使っていただいて結構です。まず任期中に力を注いで来られ、町民に誇れる成果を実績として、あるいは頑張ったけれどコロナなどの理由で語るべき成果が見られないものについては課題として、町長の印象深く心の中にあることをお話しいただければ、それでいいかと思います。
お答えください。
〔下平町長登壇〕
町 長 お答えいたします。
折山議員には、町長2期8年、また今2期目の最後の年を迎えているこの時点で今までを振り返る時間を与えていただき、皆様方にまた御説明する時間を与えていただきまして、大変ありがとうございました。
初日にもお答えしましたけれども、今日は特に2期目ですね、2期目について掲げた施策、これが今どのようになっているのかというところを中心に、4年前の昔のことではなくて、最近の施政方針等を語った中での思いを語っていきたいと思っております。
まず第一に町のコンセプトとして定めましたのは、「森林や田園風景の静寂さの中にも快適な生活基盤のある町へ」というのを目標に掲げております。
目標の中には、それを達成するために、環境循環ライフ構想、まず。これにつきましては、木質バイオマス発電事業実施に向けまして、昨年度、事業の可能性の調査を実施したところでございまして、それを実現する候補地、あるいは選定したサプライチェーン、協力企業などの確立などが課題と今なって浮き彫りになったところでございます。
飯島町地域温暖化対策実行計画において水力発電の可能性についても本年度繰越しで調査を行っているところでございます。水力発電につきましては、ただいま越百のしずく発電所が県企業局の肝煎りで与田切川上流に建設されていますけれども、そこで発電された水をただいまある最初の与田切発電所で使う、その手前で飯島町に分けていただいて、それを発電に利用しようと、こういう概略の中で県との調整を今はしておるところでございます。
あわせて、商圏の地元滞留率、それが今までずっと4%であったということで、これを向上しなきゃいけないという部分がございます。新型コロナウイルスの中で復興券事業を第5弾まで行いまして、地元商店街での購買力向上に努めさせていただいて、多くの方に御満足いただいておるところでございますけれども、恒常的に飯島町で生活必需品が購入できる商業施設をやっぱり迎えたいというふうに思っております。この件につきましては、具体化できそうなところまで来ておりまして、予定では7月に調印席ができるのかなあという感覚でおります。
このほか、地域の経済発展のために企業誘致をしてまいりましたけれども、クギンさん、西武陸送さん、日本薬業さん、そしてひかり味噌の増築、南信精機製作所の増築等が実現されておりまして、地域の雇用の創出並びに確保に向けて企業が頑張っていただいておるという環境ができております。
2つ目は少子化対策でございます。
子育て世代を応援する意識啓発や職場環境づくりということで、今、国が異次元の少子化対策をスタートしたところでございますけれども、飯島町は4年前から少子化対策に力を入れておりまして、保育園の給食費の完全無料化、子育て世代のゼロ歳~3歳の御家庭の上下水道関連の応援補助金を子ども1人当たり5,000円補助させていただいております。
待機児童をつくらないようにということで、ただいまは女性もなるべく働きに出たい、そういった環境を後押しするために未満児保育の受入れ態勢を強化する、これを人口増につなげていくわけなんですけれども、そのために本年度は保育士の処遇改善をさせていただきました。
また、女性が働く場所を確保することに着眼点を置きまして、女性の職業の選択肢の1つに農業をということで、レディースファームの具現化に向けて今動いておるところでございます。子育てしている女性が都合のいい時間に農家で働ける、それで農業体験の中から次世代の農業経営者になってくれればと、こういう思いもあった中で、子育て中のお母さんの働き場所を確保しようということを進めておるところでございます。
これが少子化対策、まだまだ細かいのがありますけれども、紹介はこれぐらいにさせていただきます。
3つ目としまして高齢化対策でございます。
活躍するシニア、健康で経験や技術が地域に生かせる人生100年時代を迎えていただきたいということで生活習慣病予防活動に力を入れておりまして、近隣市町村よりも要介護・要支援者認定率が低く抑えられております。保険料が少なかったり要支援者の認定の率、人が少ない――健康だということですね。そういうことがあります。
また、昨今の医療状勢で病院完結型――病院で全て完結、完治して社会に復帰できるという病院完結型医療社会から、今、地域完結型医療社会へ移行しておるところでございます。病院にまだまだ昔だったら入って折れたんですけれども在宅へという形の中で、それを受けて、それは地域でやっぱり助け合わなきゃいけないねと、こういう環境でございまして、コミュニティーづくりの一環として飯島版お助隊の取組を今推奨しておるところでございまして、新田地区におきましてはその先進的な活動をなされております。この活動が各地域に、みんなで助け合う、そういったお助隊、いろいろの形の中で、あるいは公開所にいつ来ても人と話ができると、そんなような環境ができたらいいなという目的のために飯島版お助隊というのをつくらせていただきました。
4つ目は地方創生の関係なんですけれども、「リニア新時代、後継者が夢を抱いて故郷に戻れる経済基盤のある地域へ」というものを掲げております。
これにつきましてはマイホーム取得補助金等の創設を行いました。移住対策に実績を積み上げているところでございます。ただいまこの補助金の利用者は昨年と今年とを含めて110件ほどの応募がございまして、新築住宅の取得、あるいは中古住宅の取得、あるいはリフォームということで、この地域にとどまっていただくことを支援させていただいております。
飯島流ワーケーション事業を開始いたしまして、iiネイチャー春日平をオープンさせました。これは、将来、リニア新時代を迎える中で都市と農村の交流がますます盛んになるだろうということで、これを起点に交流人口を増やしてまいりたいというふうに思っています。農業体験や自然体験、文化体験、200以上のプログラムをつくる中で、それを体験しながらこの地域にお呼びしたいということ、そして、ここへ来ていただくと企業誘致にもつながるだろうし移住・定住にもつながるだろうと、こういう目標を持っておるところでございます。
5番目として行政改革です。
行政サービスが的確に機能する組織と想像力や実行力がある職員を育てたいというふうな思いで、縦割り行政の課題であります横断的な実力を発揮できるように2つのプロジェクトをつくらせていただいております。先ほど申しました環境循環ライフ構想は、いろいろの課が集まって、ここで意見を交わしておるわけでございます。また、人口増プロジェクトにつきましても各課担当者がそこで口角泡を飛ばして議論をしておるところでございます。そういった中で横のつながりをしっかりと持っていこうという行政を行っております。
また、飯島町営業部、これは今年で8年目になります。自分たちの町は自分たちでつくろうと、こういうことがコンセプトでございます。ぜひまちづくりに住民が参画していただいて田舎の底力を発揮していただこうということで飯島町営業部を発足させました。
当初の4年間は順調に進みまして、いろいろな事業を重ねていただきました。その中で新しいグループも誕生しました。
その1つがいいじま森の会、飯島町町民の森の改修や、あるいは傘山の登山ルート、ハイキングルート、こういったものを自主的につくっていただいております。
また、あぐりの丘花クラブ、これはアルプスのお花畑という当初の私の政策を酌んでいただいて、チューリップではないですけれども、ポピー畑をここ数年、花を咲かせていただいて、いろいろなイベントを打っておるところでございます。
また、若者がアウトドア事業の中でマウンテンバイククラブをつくっていただいております。
このような成果が出ておりますけれども、さらにさらに発展させたいところが、ここ2期目の1、2、3年間というのは、まずはコロナの自粛生活が始まりましたもんですから、制限をされた中での活動でございます。当然、こういったまちづくりにつきましてはお互いに顔を見合わせながら次にこれをやろうあれをやろうっていう話が非常に基本的に大事なところなんですけれども、それが阻まれましたもんですから、今、多少というよりも、大きくその関係性が欠けておるところでございます。
先日、再スタートを切ろうということの中で、総会が開かれました。総会では、今までの続きをやるんじゃなくて、もっと見える形の事業を二、三に絞ってやっていこうと、そういったことで、その事業を見て、その事業に興味を持っていただいて、自分たちの町は自分たちでつくると、そういう意識に賛同された方をこれからさらに集めようということで、新しい方法で飯島町営業部がスタートするところでございます。
このようにいろいろの活動を送ってきたんですけれども、今まで、私が最初に町長になったときには「新しい風を、民間から!」という旗を掲げてスタートしまして、飯島町の資源をもっともっと自分たちが利用し、暮らしに取り入れ、経済に取り入れ、活性化させていこうと、こういうことと少子化対策の人口増プロジェクト、これが今後の町の1つの大きな目標になってくるのかなというふうに思っています。
環境循環ライフ構想の各項目にしましても人口増プロジェクトにしても、これはまだまだ、二、三年で片づく問題ではなくて、長期的に引き継がれていかなければならないものだというふうに思っておりまして、これは継続性が必要だというふうに思っております。
今までやってきた中で飯島町に芽が出てきている。それは、千人塚が観光地として復活しつつある、また与田切公園のキャンプ場、あるいは傘山、続いて町民の森、この飯島町の3つの自然環境のすばらしさができるとともに、そこでお迎えするキャンプ場が整ってきたということは、大きな、今、次世代に向けての可能性を持った芽が出てきておるというふうに思っております。
千人塚にも今までどおりのキャンプ場ができましたけれども、グランピング施設やテレワーク施設がございます。
与田切公園には、今までどおりのキャンプ場、あるいは御座松にこれからは有料化した中でのキャンプ場ができるだろうというふうに思っています。
与田切川の上へ行って、アグリネーチャーいいじま、ここには宿泊施設がございまして、主に合宿向きの施設になっておりまして、今までにも学生さんが合宿で御利用いただいた。さらに、そこにはキャンプ施設も作っていこうということになっております。
天竜川を越えて日曽利地区にも、これはキャンプ場専門の会社がお出ましいただきまして、毎年多くのお客様でにぎわっておられるということです。
それで、昨年造りました飯島町のワーケーション施設、これはトレーラーハウスを宿泊施設にしているんですけれども、中にはキッチンがありお風呂があり、家族でゆったり楽しめて農業体験ができると、こういうことですね。
こういった先ほどの3つの柱の観光拠点と6個の宿泊拠点、ここへ集まって、ここからが大事で、飯島町で提供できる体験事業――農業体験、自然体験、文化体験――そば打ちも入るんですけれども、そういったものが体験できる、そういったほかとは違った施設、この宿泊数を計算しますと約1,600名の収容人数が可能ということになっておりまして、この規模は、伊那谷、現在、リニア中央新幹線が引かれた暁には、何を求めてくるか、山岳観光あるいは農業体験観光、これをもくろんだ場合に、そういった収容人数の宿泊施設があり、しっかりとした観光施設がこれから整ってくると、そういう可能性があるかなというふうに思っておるところでございます。
今までやったこと、あるいは今までから芽が出てきたこと、今後リニア新時代に向けて期待のできることをだだだだっと申し述べさせていただきましたけれども、御理解いただければというふうに思っております。
〔下平町長降壇〕
折山議員 町長――改めて思いますが――本当に夢を語ることがお上手ですが、課題を述べることはあまりされませんよね。ちょっと両方言ってほしかったんですが、なかなかそういう部分へ踏み込まれることがあまりないお方だなあと改めて思いました。
私のほうで申し上げます。
まず人口対策について申し上げますと――ちょっと町長は大分発言がなかったんで、ちょっと私もうんと割愛しなきゃならないんで細かい根拠は申し上げませんが、当初、社会保障・人口問題研究所がはじき出した2010年をベースにした2040年の人口推計、これが上伊那でただ1つ、消滅可能性都市、飯島町っていうことで町長はショックを覚えられて立候補に至った話はよくお聞きして、まさにそのとおりだと思うんですが、その後の――簡単に言うと、その推計を今日まで、あるいは簡単に言うと2020年が国調の年で――あ、2022年が国調の年か、二千何年でしたっけね、国調は。2022年10月だな。が国勢調査で、このときは飯島町の実数字が出ておるわけです、ここにきちっと住んでいる方の人数が出ているわけ。
それで、ちょっと結論だけ申し上げますと、やっぱり、先ほど来町長のほうで実績として掲げられた政策が実っているなあっていうのが、多分そこで百何十人っていうことで、創生会議の推計よりも国調の数字をベースに――国調って大体300人ちょい住民基本台帳人口よりも少ないんですね。簡単に言うと実数字は住民基本台帳人口から310人ばか――314人を引くと大体そこの、いわゆる創生会議と同じレベルの数字になるわけなんですが、創生会議の予測した人口よりも多分100~200人近く飯島町は増えているんじゃないか。簡単に言うと、人口は減っているけど減少率は収まっているんではないか。これは1つ、ここ何年かの人口増政策効果が表れているように私は思うんですが、そこら辺、ちょっと数字的に分かったらお答えいただきたいと思いますが。なければ、数字の通告はしていないんで、町長の感覚的な発言で結構です。
結構な効果、100人以上、200人くらいの効果はあったんじゃないか。そこら辺はいかがですか。昨年の10月1日っていう細かいことは言いません、昨年のどこかの段階において。
町 長 実際に人を動かすっていうことは大変なことだと思います。だから、すぐにその効果が出てくるだろうとは思っていません。約10年ぐらいのスパンの積み重ねが実績になるのかなというふうに思っています。
ただし、昨年の宝島社のアンケート、住みたい田舎ベストランキングの中では単身者のランキングで全国第7位、子育て世代の中ではおととし32位だったのが昨年は6位にランクインされたと、それで総合では全国で16位に昨年はランクインされたと、この部分は、移住したい場所――実際に移住はしていないんだけれども移住したいという希望のある町としてそのランキングに上がったということはうれしいことだなというふうに思っております。
折山議員 ちょっと先ほどの質問を訂正します。2020年10月1日が国勢調査です。そのときの人口は9,004人でした。結構増えているんじゃないのか。これはやっぱり即効性のある200万円、これが効果をもしかしたら出しているのかなというふうには思います。
ただ、これまで、昨日から今日までの町長のお話をお聞きしておりますと、子育て支援を含めた人口増施策、これは大きな予算を投じてお金の魅力をもって引きつける、この政策が功を奏しているなというふうに今は感じるものです。
自治体間のお金配りの競争に拍車をかける政策っていうのは、財源的にやっぱり強いところが最終的には勝つために、町長は先ほど人口増政策は継続していかなきゃならないと申されましたが、こういったやり方は、当町で永続的には、財源上、続かないのかなということは課題として申し上げておきたいなと思います。
それで振り返ってみますと、もう少し前には、あまりこういったお金の施策ではなくて――うちの職員はみんな元気に頑張っているわけですが、ちょっと移住・定住を担当しておった職員は、まあ本当によく小まめに動いて町内とのネットワークを構築し、よそから来た人たちとの連絡を散り合いながら人間関係のネットワークでもって減少に歯止めをかけてきたなあ、私の店へも何度いろんなパンフレット、チラシ、広告を持って来たか、またそれを見に移住してきた人たちが訪ねてくるっていうような人間関係のネットワークのすごさは、またそれもひとつ、お金だけではなくて、永続的に継続していかなければならない人口増施策かな、こんなふうにその職員を見ながら感じたことは申し上げておきたいと思います。
どこかでは、そうしたお金の力ではない人口増施策、先ほど町長の言われた緑の中の生活環境、そういったものの魅力、こういったようなものを前面に出しながら減少に歯止めがかかっていけばいいなということを申し上げておきたいと思います。
人口増については即効的なかなり効果があったんではないか、こういったような実績かと思います。
子育て支援。
子育て支援は、もう昨日からお聞きしていると、もう本当に微に入り細をうがち、他に先駆けてすばらしい政策を展開してきているなあ、しかもそれが単なるお金で支援するだけではなくて、子育て世代のお母さんが働きに出られる環境づくり、またそれをサポートする病児病後児保育、いろんなところでされている。
また、教育長におかれては、未満児の受入れについて、ルールではこうなっているんだけど相手の実情がこうだから特例的に受け入れなきゃならない、こういった姿勢でもっていわゆる原理原則を超えた対応を温かくされている実態も私はかいま見てまいりましたので、引き続きその状況で子育て支援には取り組んでいっていただけるものと期待を申し上げて、福祉政策。
これについては町長のほうで高齢者対策の話がありましたが、生活するための様々な困難を抱えておられる町民の皆さんが末永く安心してこの町で生きていけるための施策、これは、もう限りなく幅広く、ここまでやればよいという到達点も見えづらく、実績として語れるものっていうのは、幅広い分、また語りにくいものもあろうかと思います。
先ほどの町長のお答えの中で特に印象深いのはお助隊であり、地域互助がこれからの地域福祉を担う大事な根幹になっていくんだ、そこに期待を寄せているというお話がありまして、そうなんだろうなあ……。
ただ、さあこれを新田でというお言葉がありましたが、全自治会に展開していくためには、ただ傍観するだけではなくて、町長の中ではどのような思いでこれを展開させていこうと思っておられるのか、やはり立ち上げには私どもも支援をいただきましたが、若干の支援も要りますし、核になる人材も必ず育てなければ芽が出ません。そこら辺はどのようにお考えなのか、もしあればお伺いしますし、なければ次へ飛びますが、何かありますか。
町 長 お年寄りがまずは気楽に集まれる、そういった場所は各自治会ごとにつくらなきゃいけないといいますか、ここで――お尋ねがありましたけれども、シェアハウスみたいなものも今後は考えていかなければならないかなと思いますけれども、お年寄りについて介護度がどうのこうのっていう看護ランクにおいてそれが利用されるかどうか、また補助する人が必要なのかどうかとなってくると大変なんですけれども、まずは健常者の高齢者がお互いにシェアハウスを持つというようなことも具体的にできたら面白いかなというふうに思っております。
これからは、そういった高齢者向けの、こういった社会施設というのが――大きな施設じゃなくて、あちらこちらに、町の便利のいいところに中古住宅を使いながら、古民家を使いながら、ということは1つの資源の有効利用かなと考えておるところでございます。
折山議員 ちょっと時間の都合で飛べないと思うんですが、次の項のほうまで今ちょっと町長はお答えをいただいて、そっちのほうはまた――今、町長のそういう展望をお持ちであるということだけで私は十分満足です。
多分、それが今後、特に買物不便地にいらっしゃる方、お独りで孤独で生きている方が残された時間を似たような仲間の人たちと一部の場所を共有しながら、しかも町なかで、空き家を活用して、こういったニーズが必ず出てくると思います。町長の頭の中にそれがあるということが確認できれば、これは必ずそのうちに1つの事業として芽出しができるのかなあ、そのように思います。
町長、大分時間が過ぎましたので、次からはちょっと端的にお願いしますね、最後まで議論したいと思いますので。
町民の間で賛否が分かれているのが――町長も御承知かと思います。町長肝煎りのトレーラーハウスを活用したワーケーションでございます。あんなもの要るのかっていう、いろんな方がいらっしゃいます。
私は、これに期待をして賛成をしてきた者として、うまく行かないと町長を切りつけた刀で自分の肩を切るという、そういう返り血を浴びますので、期待はするものなんですが、なかなか見えてまいりません。時代のニーズを先取りした政策だと思うんですが、しかもまた大きな予算を使っております。
ワーケーション、町長はよくコロナ下だったからって言うんですが、コロナ下だからこそ求められる政策だったんではないか、その意味でもタイムリーだったんではないか、なぜこれがうまく行かないのか分析できていたらお答えください。
町 長 ワーケーションというのは、そもそも農業体験をしていただこうと、これを通じて移住・定住につなげていきましょうということでした。
それで、国も未来に向けての地方創生という事業の中で、次の一歩、次の投資という感覚の中での予算でございましたんで、飯島町では1割負担、国では9割を見ていただけるということなんで、これを、じゃあ農業体験、キッチンもあり、家族で訪れても長期滞在ができる、そういった施設を用意して農業体験を中心にした移住・定住、あるいは都市と農村の交流の窓口をつくりましょうということでした。
しかし、時も時、コロナがスタートしましたね。このときに、企業は、会社へ行かなくても自宅で勤務するとか、あるいは外で旅行しながら外で会社の仕事ができるとか、そういう生活様式というのが盛んになってきたもんですから、ああ、もしかしたらこれはコロナ下にも適したものかなというふうに思ったわけでございます。
しかし、コロナが最盛期の頃は観光地にも人が訪れなかったと、こういう状況で、有名どころの観光地、昔からのお得意さんを持っている企業であってもお店をしまわなければならないという状況に置かれたことで、観光がずっと駄目だったということで、意外と外へ出ていかなくなったということが、これは宛ての外れた部分でございます。
今後、元に戻って人が動くようになってきたときには、今度はもう一度、都市と農村の交流、これが本格的に始まるのはリニア中央新幹線が開通してからだと思います。
都市と気楽に行き会える時間の距離っていうのは1時間半と聞いております。そういった部分では、長野県では長野市まで、中央線では甲府まで、そういったことになってくると。今度、飯島町は15分でリニア駅に着いて、リニア駅から45分で品川に着くということで、合わせて1時間で通える距離になるということになって、やっぱり地の利があるだろうと、今後信州の山岳観光というものが注目されたときに、こういった施設が有効になってくるかな。
あわせて、あの施設だけではなくて、先ほど申し上げました6個のキャンプ場が連携する中で大きな発信ができるだろうと。それで、来た人たちのそれぞれのライフスタイルに合わせた、普通のキャンプをやりたい、家族で泊まりたい、合宿で行きたい、そういったニーズに応えられる場所になってきたということでは、今後に大きく期待をしておるところでございます。
折山議員 ちょっとこれは、じゃあ私の反省の弁です。何か原因があるんでしょうね。コロナ下だから都心から地方へ移住した会社もありますし、自宅で業務をこなしている、ならばワーケーションって全くタイムリーで利用する会社は多いんじゃないか。何でそこへ入れなかったのか、私はちょっと自分なりに理由を考えたいと思いますし、ちょっと次に期待するばっかりではなくて、当面の課題を今振り返る、分析してみる、そういう視点も大事かと指摘だけはしておきます。
商圏地元滞留率、これについて申し上げたいことがあります。
我々議員は、以前に、ある先ほど町長が前の同僚議員に対してお答えになった件について報告を受け、これはいろんな支障があるから箝口令をしいてもらう、今、町に行くと、町民からは、先ほど町長が話された内容を、あれ、議員の皆さんは知らんのか、おい、それで大丈夫かね、議員の仕事ができるのかね、苦しい立場にそれぞれ全員が置かれているはずです。
前にもありましたね。我々が何も知らなくて、住民のほうが知っていて――先ほどの浜田議員の質問に関わる部分ですが――ちょっと情報の出し方、我々に対する。これは住民の代表としてここへ集まっています。それが自分の地域の有権者に答えられなんでどうするんですか。町民が知っていて、我々は何も返事ができない環境づくりで、風通しのいい町長の公約のまちづくりができるんですか。指摘だけさせていただきます。
町営業部の今。
先ほど町長に語っていただきましたので御答弁は求めませんが、最初は民間感覚の町長だからということで営業部、営業部という言葉が本当に飛び交っていましたが、今は営業部というふうに語る町民はほぼいなくなって、関わっている人も声がかかったことがない、こんなような発言をする方が多くなってまいりました。
町長の言われた3つの新たにできたところを中心にこれからは動くようなんですが、これが、大きくお金を使って町長就任直後にイベントを打って地域資源を発掘した、これを生かしてこれからは産業、町を元気にしていくんだ、8年たった今、その状況がこの3つの活動に期待を寄せて、それほど元気な町につながっていくのかどうかが不安でありますが……。
ちょっと時間も押してまいりましたので脱炭素・新エネ政策のほうへ移ってまいりますが、私は町長の政策をこの間かなり支援してまいりました。何でだっていったら、発想力が豊かで、実現できたら本当にこの町が元気になる時代を先取った政策が多い。
先ほど浜田議員と町長の一問一答をお聞きしていて私はこういうふうに思っていました。
バイオマス、大歓迎でした。もう、そのために私も地域に一生懸命声をかけて、力説して歩いておりました。何とかやりたい。お聞きしていると、これは民間企業から申し出てきたことで、町は用地を提供してやるんだと。今までのパンフレットを見ておる限りは、町長の本当に思いが籠った、町長が引っ張ってきた事業だと錯覚しておりました。今までの行為を振り返ってみたら、契約書1枚も書いてないんだから、その結末について町民に報告する必要はないと考えているという浜田議員に対する御答弁には、ショックを覚えたのは私だけだったのかどうか。改めてそのやり取りを町長がVTRで御覧になって、一町民としてあのやり取りをどう受け止めるのか。ぜひ、夢ばかりではなく、今の課題として振り返っていただければというふうに思います。
引き続き、宮澤フルートさんの件に関してはじくじたる思いがあります。2年前の12月でしたか、町長と話をしましたね。音楽村構想があるんだからお互いにいい関係で別れられるように傷つけ合うような議論はお互いに控えましょう。私も町長に言いたいことを8割のみ込みました。町長も宮澤フルートさんに対する思いをほぼのみ込んで、お互いに一つの結末を迎えたというふうに、だから音楽村構想はこれからも続くんだというふうに信じておりましたが、本日の浜田議員に対する御答弁をお聞きしながら、音楽村構想もあそこまで踏み込んで発言されるんなら暗礁に乗り上げるんではないのかなという危惧を持つものであります。
時間が迫ってまいりましたので今の所見をお聞きしたいところなんですが、もう一つだけ、企業誘致について。
町長、職員は町長からこの企業を誘致してこいって言われれば、寝なんでも飛び歩いて、企業側の立場に立って地元へ行って理解を求め、また地元の人たちには企業のよさをアピールしながら、職員っていうのはそうやって働くんです。どちらの側にも立たず、どちらにも理解を求めて、一生懸命やるんです。先ほど、どこの会社が入ってきたって町長はさあっと流しましたが、その裏で職員は血のにじむ思いで我慢をしながら頑張るんです。
それをトップが地元と企業との課題はお互いに話をするべきだ、町がその間に立つべきではない、トップがそういう姿勢でおるのを、これをこれから誘致しようという企業のトップが聞いたら、来ますか。不安ですよ、そういうトップの姿勢は。
本当は、今日はこんな話をするつもりはなかったんですが、先ほどの一問一答をお聞きして町民がどういう気持ちになったのかを考えるだけで苦しくなると思います、その分、私はそこへ期待をしてきたもんですから、余計に苦しい思いがします。
あのときに我慢できたことが、なぜ今日は我慢できなかったのか、町長の心の中に問いたいと思います。
残り時間4分です。
残任期の展望、当面する課題にどうこれから対応していくのか町長に伺いたいと思いましたが、時間がありません。ただ……(町長「ちょっと話をさせてもらわないと、このままではね、批判ばっかりされたんでは」と呼ぶ)町長、先ほどから申しておるとおり、町長に批判のやいばを向けた場合には、支援してきた私にも同じくやいばを向けているんです。あなたにだけ向けておるわけではありません。自分にも同様の反省と傷を受けております。
また別の折に別の場所で、折山がこう言ったけど私はこう思うんだっていうことを十分にお答えください。ちょっと今までの答弁が、私が十分時間を使っていただいていいと申し上げたので長かったので、お許しをいただきたいと思います。
ちょっと私がこの項のまとめに入りたいと思います。
昨日の吉川議員の質問に対して、町長1期目の公約は町の土壌を改良し施策の種をまくことでおおむね達成できた、こう評価をしております。
2期目は出た芽に支柱を立てて育てるときであったが、コロナという未曽有の事態でかなわなかった、そういうものもあった、こんなふうに答弁をされていました。
コロナ禍だったからこそ次から次へと国の大型補正予算が組まれて、だからまいた種で出てきた芽に立てられた支柱は大変多かったんじゃなかったでしょうか。
町長提案の大型補正予算に多くの議員が賛成してまいりました。ほとんど全員が賛成し、中には多くの議員、こういったような予算の通し方をして町長を支えてきた議員であります。その議員の日常会話の中では、コロナだったからこれだけの補正予算が取れてきたんだろう、こういう会話がなされていることは御承知おきいただきたいと思います。
コロナで社会活動が停滞して支柱が立てられなかった、そういった総括は少しずるいのではないかと思います。
時間があれば伺いますが、飛ばします。
町長は2期目を中心に今日は実績をお答えになりました。
古い話を持ち出します。
町長は、2015年、当選直後、11月17日の地元紙のインタビューに答えて次のように紙面で語っておられます。
定住促進のため交流人口を増やすことが急務だ。これはそのとおりだと思います。人口1万5,000人の公約は私の意気込みだ。高い目標を設定し、必要な知識や行動を考えることが民間経営感覚だ。さらに、今ある休耕農地を有効活用し、世界に誇れるアルプスの景観を生かした大規模なお花畑をつくりたい。農家や住民の皆さんがその気になればすぐにできると自信をのぞかせる。記事にはそう書いてあります。
この2つのフレーズ、1万5,000人と大規模なお花畑、町長の公約の中でもこの2つのフレーズは町民の間に印象深く受け止められました。夢に見たものだと思います。
お花畑の今については先ほど伺いましたので、そこだけで終われば、大規模で、みんなでやったお花畑、町民の総力を挙げたというふうにはならないと思います。
何十秒しかありません。町長、ぜひ振り返る課題については率直に反省をしてみる、そんな姿勢も大事だかと思いますので、そんな姿勢を求めまして、今回の一般質問を終わります。