通告内容
質問項目
1.西山麓の観光誘客施策を問う
質問要旨
1-1 前町政で進めてきた資源調査に基づく西山麓の観光戦略に関する・構想計画の現状と今日における課題は。
1-2 観光地として重要なアクセス道路は県道千人塚公園線だと考える。大型観光バスの容易な運行が可能となる改良整備を急ぐ必要があるのでは。
質問項目
2.高齢者独居世帯増加による課題と施策を問う
質問要旨
2-1 高齢者独居世帯の増加が進んでいるが、当町の現状は。
2-2 当該世帯の見守りや看護・介護など孤独対策が喫緊の課題となっているが当町の対応は。
2-3 今後、山間部から街中への移住、街中グループホームの整備、訪問サービス(医療・介護・家事手伝いなど)事業者の育成や支援制度の創設などを近隣市町村と連携して取り組む必要が高まっており、早急な取り組みを求める。
質問項目
3.高齢化や移住政策の進展と共に、自治組織に頼った行政運営が行き詰まりつつある。どう向き合うか。
質問要旨
3-1 自治会役員の負担が増し、担い手の確保が困難。
3-3 移住者の自治会未加入や脱会の現状は。
3-2 自治会未加入率の推移と現状は。高齢化や自治会員の減少で従来の協働が困難になっていくが、将来の行政運営をどう模索するか。
以下議事録(校正前)
3番
折山議員 通告順に質問をさせていただきます。
質問項目1「千人塚周辺の観光誘客施策を問う」。
質問要旨1―1、これまで進めてきた地域資源調査に基づく西山麓の観光戦略に関する構想計画の現状と今日における課題はについて伺ってまいります。
私の記憶では、千人塚周辺や与田切川などでアクティビティーなど、コンサルに委託しながら斬新な可能性のある提案がまとまっていたように思います。その後、今日まで、その後の話題がさっぱり出てこなくなっているような気がするんですが、その後の観光戦略は現在どのようになっているのか、お伺いをいたします。
〔唐澤町長登壇〕
町 長 西山山麓、その観光戦略がどうなっているかという御質問でございます。
千人塚公園周辺は、町の観光基本計画において城ヶ池の海洋性スポーツと複合的なアウトドアスポーツを楽しめる観光拠点としての整備――アウトドアフィールド事業構想と桜の名所を未来に引き継ぐための桜など花の名所としての整備――四季彩プロジェクトの2点が重点として掲げられてきました。
近年は、平成29年度のセンターハウスの整備を皮切りに、老朽施設の更新、改修など、観光客を受け入れるための施設整備や四季彩プロジェクトによる植栽は随時行ってきたところでございます。
計画のうちアウトドアフィールド事業構想ですけれども、こちらにつきましては、事業費の問題などから現在は取組を行っていない状況でございます。
課題としましては、アウトドアフィールド事業構想に代わる公園の今後の具体的な整備の計画がないこと、また公園への交通手段が自家用車等に限られているため道路の整備が大変重要となっていて、併せて2次交通を充実させることが必要であることが課題としては上げられます。
こうした課題を検討しながら、今後、千人塚周辺が山麓一帯を含めてより多くの人が訪れて楽しめるような場所になるよう、地域の皆様と一緒に御意見をお伺いしながら整備を進めてまいりたいと考えております。
〔唐澤町長降壇〕
折山議員 そうしますと、町長のお考えの中では、今までちょっといろんな夢のある施設構想がありましたが、例えば与田切川を下るとか、いろんな夢があったようなんですが、一応それはストップをかけて、新しい発想をまたみんなで考えよう、こんなようなお考えだということでよろしいですか。よろしいですか。
町 長 アウトドアフィールド構想は一旦保留とさせていただいて、新たな形で山麓についての観光計画を立てていきたいと思っております。
折山議員 質問要旨1―2、観光地として重要なアクセス道路は県道千人塚公園線だというふうに考えます。
これまでは、道の駅の北側のほうから上っていって、ボックスをくぐっていると、あれはもう高さ制限があって厳しいっていうようなことの中で、また迂回しながら千人塚公園線へといったような構想もあったように思うんですが、いずれにしても、大型観光バスの容易な運行が可能となる改良整備、これを急ぐ必要があるのではないかなということについて伺います。
今の町長答弁のとおり、これまで千人塚公園の整備に力を注いできた結果、折からのキャンプブームにも支えられまして千人塚一帯のにぎわいの創出がなされつつあります。
湖面の向こうに越百、南駒、空木という中央アルプス連山を迫力をもって見上げられる、そういった間近に見ることのできるスポットとして、これは近隣では比較する場所がないほど絶景の地であるというふうに思います。しかも、まだあまり俗化していない大自然を感じ取ることのできる一体でもあるかと思います。
そこで、町外から人を呼び、千人塚周辺と道の駅、アグリネーチャーいいじま、こういったところと連携しながら町の活力を牽引できる力を持った場所だというふうに思いますんで、さらに生かすためには大型の観光バスが安全に円滑に運行できるアクセス道路の整備を急ぐ必要があるというふう思われます。
当町は中央道によりまして西側の山麓と東西に分断をされておるというのが交通の実態であります。課題は、ボックスや高架橋での交通が確保されている中で、大型バスが余裕を持って運行できるのは千人塚公園線の高架橋下のみです。
千人塚公園線は、長い年月をかけて公園から七久保小学校グラウンド付近まではかなり改良され、すばらしい道路というふうになっておるのが現状です。問題は県道飯島飯田線のJAガソリンスタンドの交差点から七久保小学校のグラウンド付近までの間であります。
特にその間に2か所の丁字交差点、これがありまして、そこがネックになっていて大型車両が通れない状況なんです。
それで、今日そこの箇所を見ますと、1か所は建物が老朽化して既に不動産屋さんの管理物件になっている看板が出ておりました。また、もう1か所は十分余裕の取れる空き地になっています。
用地取得っていう視点から考えますと、この機を逃すと移転補償費がかなりかかってしまうような道路改良になってしまうと思いますので、このタイミングを逃してはならないのかなというふうに思うものであります。今回のこの質問はそういったことを町に伝えてほしいという地元住民の強い声を受け止めた上での質問でございます。
2か所の丁字交差点拡幅改良、これは県道でありますので県施工になるかと思いますが、その点を踏まえてお考えをお伺いいたします。
建設水道課長 お答えいたします。
県道千人塚公園線は、起点が県道飯島飯田線の交差点から千人塚公園までの間の約3キロとなっております。そのうち七久保小学校から千人塚公園まではおおむね2車線で道路改良済みとなっていますが、課題は、議員の御指摘のとおり未改良の県道飯島飯田線から七久保小学校までの間、これは約400メーターありますけども、この間は幅員が狭く、また途中に丁字路――クランク部分があるため大型の観光バスが通るには狭隘な状況となっております。
この未改良区間のクランク部分――丁字交差点ですけども、現在は空き家となっております。今年度、その空き家につきましては解体が計画されておりまして、町としても老朽危険空き家除却支援事業によりまして解体費用の一部を助成してまいるところでございますので、今後の道路改良を見据えて地権者の理解をいただきながら、引き続き県への要望を継続していきたいと考えております。
県への要望でございますけども、毎年行われております県の現地調査で実際に現地を見ていただくこと、それと、今年につきましては長野県議会の危機管理委員会への要望の機会がありますので、しっかり要望していきたいと思っております。
県道千人塚公園線の改良は町の観光施策における喫緊の課題でありますので、早期に大型車両がアクセスできるよう、町とともに議会からも県への働きかけに御協力をいただきますようお願いいたします。
以上でございます。
折山議員 それでは町長に伺います。
町長、県もあまり事業費が大きいと施工年限も長くなりますし、特にそこの補償費で膨らむとかなり時間もかかる。
しかしながら、実際には千人塚はかなり集客力を高めているっていう実態の中で、用地の先行取得、これを今のタイミングなら大きな予算を使わずにできると思いますし、また施工が決まってからですと、当然、用地の価格って、そういう風評の中で上がっていくことが考えられます。まだそういったことが見えない状況の中での先行取得であれば、いずれやるという思いがあるんであれば今がチャンスかなと思うんですが、町が先行的に取得をしておく、こういったお考えについて、いかがでしょうか。
町 長 千人塚公園線につきましては、私も以前から現地調査をしておりますし、都市計画では学校グラウンド北から直線で飯島飯田線まで開けるという計画でありましたけれども、なかなか県の事業費の関係で厳しいということで、その都度、検討事項ということできたところであります。
今現在、2つの建物の除却について国と町の補助を充てながら除却していくという計画も上がっておりますので、それらを含めまして先行取得についても検討してまいりたいと思います。
折山議員 今出ました都市計画道路は、もうずどんと真っすぐのとんでもない規格の道路です。あれは高度経済成長期に国の指導で、もう基幹道路は幅員16メートル、生活道路は12メートル、こういったような、もう日本がとんでもなく成長を続けていくときの100年後を見据えたという当時の思想の中で計画されております。
これだけ人口が減少しGDPも縮小していく日本の中で、当時の都市計画の道路は一切もう見直し、転換期に入っていると思いますので、都市計画道路は頭から全部除いていただいて、現実に即した改良っていうものに目を向けていただくことを求めて、質問要旨2―2へ――2-2へ行っちゃいかんね。質問項目2へ行きます。ページを2つ飛ばしました。
「高齢者独居世帯増加による課題と施策を問う」
質問要旨2―1、高齢者独居世帯の増加が進んでいるが、当町の現状はどうか、こういったことについて伺います。
国の今日的な大きな課題として高齢者の独居世帯の増加が挙げられます。
厚生労働省によれば、26年後の2050年には、我が国は全世帯数の44.3%――もう半数に近くが一人暮らし世帯、65歳以上高齢者の独居世帯、これは20%を超える、こういった推計がなされております。
厚労省による県別の推計値はないそうでありますが、長野県の現状、これは2020年――4年前の国勢調査によれば全世帯数の31%が一人暮らし世帯で、そのうちの37%が高齢者の独居世帯だそうであります。2015年国勢調査比では5年間で15%増というとんでもない急増、こういった傾向であるそうです。本年度は今申し上げました前の国勢調査から4年経過しております。そうすると、単純平均でいきますと、既に2020年から12%それぞれ増加しているっていうことが読み取れるというふうに思います。
こうした中で当町の実態はどんな状況なのか伺いたいと思います。
健康福祉課長 町の独り暮らしの高齢者数は、令和6年――今年でございますが、4月1日現在647人というふうになっております。
高齢化の進行や核家族化により、独り暮らし高齢者、また高齢者のみの世帯は増え続けておりまして、今後も世帯数、また全世帯に対する割合とも増加する見込みでございます。
折山議員 質問要旨2―2、当該世帯の、これも独居高齢者、見守りや看護、介護など、孤独対策が喫緊の課題となっているが、当町の対応はどうか、このことについて伺います。
昨日の伊藤議員の質問にもありました。ひっそりと誰にも知られずに死を迎え、しばらく発見すらされなかった方の報道を時々目にします。報道はされなかったものの、私の地域にもそのような例はございました。
若い時代は懸命に働き、国を支え、この地域の発展に貢献をされてきた方々も、いつしかそれぞれの事情を抱えられながら高齢期を迎えます。中には晩年を独居で過ごさなければならない御事情の方もおり、先ほどの統計はそういう可能性のある方々が急増しているという事実を、私たちに、町に突きつけているということになります。
そこで町長に伺います。誰一人取り残さない政策、公約の実現に際して、私のまず思い浮かぶのは、先ほど坂井議員の質問にも出てまいりましたシングルで子育てをしている世帯、またこうした高齢者の特に独居の皆さんの世帯、こういったところが思い浮かぶわけであります。
幸い当町ではこれまで町長や教育長の思いの中で子育て支援はかなり充実しつつあり、昨日の一般質問の御答弁の中でも令和8年を見据える中でさらなる充実に向けた取組が始まっている、こういった答弁もございました。子育て支援については町の未来の方向性が見えつつあるという中、一方で老老介護や独居の高齢者世帯に対する見守りや看護、介護、介助などの独居対策はまだまだ先が見えてこないように思います。
このことは国家的な大きな課題でありまして、町としての取組には限界があるかと思いますが、力の限りこの人たちを取り残さないぞという姿勢は大切かと思いますので、今のお気持ちを伺いたいと思います、町長。
町 長 今まで私もいろいろ――去年一年かけて御家庭を訪問しました。その中で一番感じたことは、高齢のお独りでお住まいの方、それからお二人でも老老介護で非常につらい思いをしながら暮らしている世帯、そういったところの御意見をたくさん伺ってきました。これはもう避けて通れない課題でございまして、そういった対応はきちんと取ってまいりたいと思います。
幸いなことに、飯島町は民生委員さん等によりましてそういった御家庭にきちんと訪問していただいて、常時状況を把握しながらそれぞれの施策を充てていっていただいているということで、非常に感謝しておりますし、また町もそういった対応、特に高齢者福祉係を中心として様々な対応、また社会福祉協議会を通じての対応、そういった対応をしながら、こういった皆さんにできる限り地域で安心して暮らしていっていただけるような施策を今後しっかりと取っていきたいと考えております。
折山議員 町長の思いは一貫してそこへ行くと思うんですが、これはなかなか難しいことで、今、民生委員さんのお話もありました。確かに民生委員さんは物すごい御苦労をされていますが、民生委員さんお一人お一人の力の限界っていうものも私は間近で見ていて感じる部分でありますので、オール民生委員さんではなくて、かなりサポートしていかないとなかなか陰に隠れたところには目が行き届かないのかなという心配もしますので、そこも含めて、民生委員さんの御苦労は十分承知しながらも、委ね切れない、 の当たらない場所への目配り、これは、また行政がある程度テコ入れしていかないと難しいのかな、そんな感想を持っております。
町長の強いお気持ちはここで伺いまいたので、ぜひそれに向けた取組に力を注いでいただけることを求めて、質問要旨2―3、今後、山間部から町なかへの移住、町なかグループホームの整備、訪問サービス、訪問サービスっていうのは医療、介護、家事手伝いなどなんですが、これらを提供する事業者の育成や支援制度の創設など、これは、もう飯島町単独では無理かと思います。近隣市町村と連携しながら取り組む必要が高まっているんではないか、早急に取り組みすることを求める、これについて伺います。
具体的に踏み込んで伺うんですが、今申し上げた関連する事業の実施や制度の創設なんて一朝一夕にできる内容ではないと思います。
特に今度の訪問介護の報酬を地方へ目を配らずに引き下げた国のやり方には極めて憤りを感じるものであります。ですが、これは憤りを感じていても介護事業者が廃業していったり事業の縮小をしていってしまえば町長の目指す地域社会はできないんで、何とかこれをみんなの力で元に戻していく、あるいは引き上げていく方向に行くまでの間は町がどうしてもそこへ力を注いでいただかなければならない、こんなふうに思うものであります。
それで、近隣との連携なんですが、私が思うには、どうしても郡境にある飯島、中川、下伊那の郡境にある松川、大鹿、こういったところは、やはり中央部は恵まれている環境にあったとしても、遠隔まで行くには、高騰するガソリン代、いろんなネックがあるわけですね。そうすると、伊南行政組合、上伊那広域連合、こういった中での議論はどうしても必要とするニーズ、価値観が薄まってしまって、真に必要な飯島、中川、松川、大鹿、こういったところの逼迫した状況とはかけ離れた政策になっていってしまうおそれを上伊那広域連合に出ながら、伊南行政に出ながら感じるものであります。
ならば、郡境にある4市町村が真剣になって、今から数年先を見据えた中で、この町ではこの――この間の病児・病後児保育ですよね。近隣からも利用があるはずです。みんなのところでここを受けてくれんかっていったような、お互いに力を合わせて需要を見込みながらサービスしながらその事業所が生きていける、あるいは4つの自治体が必要な支援を行っていく、こういった取組に今から着手する必要があるんではないかな。
私が早急な取組を求めるという部分は、今すぐ何かをつくれ、やれということではなくて、将来の不安を見据えた中で、今からそういった近隣との連携を呼びかけ、進めていく必要があるんではないか、この早急でございます。
その点、町長のお考えを伺いたいと思います。まず広域に頼っていいのか、伊南の行政組合に頼っていいのか、あるいはそこから少し遠く、いつも端っこにいる郡境で力を合わせることがいいのか。これは医師会が上下に分かれていることからいろんな難しい点もあろうかと思いますが、そういうことを一切ないものとして町長の思いを伺いたいと思います。
町 長 郡境に位置する飯島、中川、松川、大鹿、非常にいろいろな問題を抱えております。今までも郡境だということで、やはり中心部にいろいろな事業ですとか施設が集まっていってしまって、なかなかそういった郡境の市町村には恩恵が来ないというような状況も生まれております。
やはり郡境には郡境の共通する悩みもありますので、そういった共通する課題をきちんと共有しながら、この中部伊那、中部伊那を中心とした福祉、医療、教育、この点で――ほかにもありますけれども、手を取り合って共同で事業ができるようなものがあればやっていきたいということで、今取組を始めようとしているところであります。4町村の首長等が集まりまして課題を共有しながら、これから進めてまいりたいと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
折山議員 前町長はリニアの開通を見越して国道153号の道路改良のトップとして力を注いでこられましたが、よく考えてみると、伊南バイパスは構想から道路が開くまでに60年近くかかったわけですね。リニアのあそこの駅までこの道をずっとやって自動運転のバスを往復させるにはどのくらいの年月がかかるか、また、その頃にはかなり日本経済も縮小して地方へ回すお金が滞ってくる中で、なかなか遠い将来だけを展望するっていうのは厳しいかと思います。
ですが、今、目の前の現実に対して、ぜひ唐沢町長、上伊那広域連合の理事者会、伊南行政組合の理事者会、これも大事なんですが、それを上回る同じ課題を有した4町村の理事者会、ぜひそこのトップに座っていただいて、一番長くこれから務められる方だと思いますので、トップに座っていただいて、ぜひ4町村のいろんな課題共有をまとめ上げていっていただくことを希望し、求めて、質問項目3「高齢化や移住政策の進展と共に、自治組織に頼った行政運営が行き詰まりつつある。どう向き合うか。」。
質問要旨3―1、自治会役員の負担が増して担い手の確保が困難について伺います。
私の自治会では、高齢化が進み、自治会を退会、あるいは自治会の規定により役員や共同作業の出益免除、自治会費免除、こういった世帯が急増しています。
詳しくは調べておりませんが、移住者はかなり多く、自治会に入る入らないは別にして世帯は増加しているものの、自治会の構成世帯数は今日の段階で横ばいから減少に転じているように感じます、自治会の世帯数を見る中で。
さらに、自治会を担うべき生産年齢層は、遠距離通勤や夜勤など多様な勤務形態の中で現役中に自治会運営を担っていける余力のない方も多くいらして、その点を危惧しているところです。これは昨日の一般質問の中でも取り上げられました。
この件に関しては、昨日の――伊藤議員の名前をさんざ出してすみません。昨日の伊藤議員の一般質問に対して、小規模自治会――数の少ない世帯数で構成している自治会は消滅する危機にあり、関係者で対策を検討していくという町長答弁がありましたので、この要旨にはお答えいただいているということで、質問要旨――ちょっと番号が飛んでおってすみません。3―3、書いてあったとおりに行きます。移住者の自治会未加入や脱会の状況はを併せて伺います。
近年、私の自治会では、自治会に加入したものの隣組長など自治会の周り番の役員になった段階でびっくりして自治会を退会するという移住者が出ております。
近隣の住民を見ておりますと、現役世代の移住者には将来の自治会の担い手として大いに期待をして日常生活でもいろんな部分で協力しながら温かく接してきたように思うんですが、しかしながら、前述のようなことが起きますと、期待していた皆さんほど失望感が大きく、こうしたことは長い目で見なければ駄目だよ、自治会をやめても温かくこの人たちを見守っていかなきゃならないよと言う住民がいる一方で、厳しい目を向ける住民もまた数多くいるわけであります。そのことで、いわゆる自治会内の地域住民間にも一つの亀裂が芽生えるわけですね。
昨日の一般質問の中では、防災に関しては自治会長との懇談を通じて課題を共有しているという答弁がございました。
移住者の自治会未加入や脱会の状況、これについても把握しておりましたら報告願いたいと思いますが、伺います。
地域創造課長 地域創造課には定住促進室に移住相談された方々のちょっとデータしかありませんので、大変申し訳ございませんが、まずこのデータでのお答えとさせていただきたいと思います。
ここ3年間で定住促進室に移住相談をされて移住されてきた世帯は、この5月末現在で63件ございます。このうち自治会に未加入の世帯は15件でございますので、全体からすると23.8%が加入していないという状況になります。
なお、自治体加入世帯は残り48世帯になりますが、このうち自治会を脱会されたという世帯は今のところないという状況でございますが、この48世帯以外になるかと思いますけれども、移住されてきて自治会には入ったけれども退会されたという実例、これは数件、私のほうも確認しておるところでございます。
折山議員 そういうことですね。自治会に入っても役員を経験すると抜けていってしまう。これは、今数件って言いましたが、私の自治会の中に数件あります、10件に近い数件あります。ということは、全町でいくとかなりの数になっているのかなというふうに認識をするものです。
私個人的には、町を二分させないためにも――南箕輪が今は、そういうことを皆さんお聞きするかと思いますね、前から住んでいる方が1に対して移住されてきている方が4、こういった割合で、なかなか従前から暮らしていた方と移住者の皆さんとの考え方の相違の中でいろんな問題点も浮上しているということをよくお聞きします。
そういうことで、町を二分させないためにも、また先ほど来の一般質問にもございました人口減少対策の観点からも、移住者には年月をかけて地域になじんでもらうことがよいというふうに個人的には思っております。
しかしながら、私も努力しましたが、そうした考えを地域に浸透させることの限界をつくづく感じます。もう凝り固まった人は、もう火のように怒りますから、そこから先へ踏み込めないくらいの状況になってしまう、このことの繰り返しで限界を感じてきております。
さて、そうした中で質問要旨3―2に行きます。はい。3―2に行きます。自治会未加入率の推移と現状は今大体お答えをいただきましたが、高齢化や自治会員の減少で従来の協働が困難になっていくが、将来の行政運営をどう模索するかについて伺います。
この要旨で項目3の全体のまとめにも入りたいと思いますが、この種の質問は当町の多くの議員がこれまでに何度も一般質問で取り上げて、特に地方の自治体が直面している大きな課題の一つでもあります。
また、幾ら質問をしても、あるいは全国的にどうしたらいいのかっていう当町が学ぶべき効果的な解決事例も実はないに等しいと思われます。
新町長には、これから先、避けては通れない行政運営の大きな課題としてのしかかってくるものであります。
昨日の答弁にあった自治会の負担軽減に関しては関係者の検討に委ねるといったようなことのほか、何か新町長として胸に秘める、将来はこうだったらいいな、そのためにはこういうふうにしていきたいなという思いがあれば、具体的な政策として結びつかないとしても、あれば語っていただきたい、なければ結構ですが、いかがでしょうか。
町 長 非常に難しい課題でございまして、とにかく、今は区会、それから自治会等と懇談を持っていく予定でございまして、既にもう10以上の区、自治会から日程調整が来ておりますけれども、まずは住民の皆さんとしっかり話合いをして、課題を共有しながら、その課題をどのように行政と住民の皆さんが協働して解決していくか、そこを考えていきたいと思っております。
全国的に見ても非常に厳しい状況ですし、本当に解決する妙案はないとは思いますけれども、やはりお互いに歩み寄って考えていくっていうことが必要かと思いますので、まずはそこから始めていきたいと考えます。
それから、もう一つ、今、南箕輪のお話も出ましたけれども、もう既にそういった取組を組織的に行っているところがありますので、担当課としてもそちらへ出向いて情報収集を行っております。できれば町もそういった皆さんの御意見を集約しながら将来に向けてどういった自治組織の在り方が必要かというのを考えてまいりたいと思っておりますので、そんな答弁でお許しをいただきたいと思います。
折山議員 こう言う私自身が抜本的にこういうふうにしたらいいななんていう政策は思い浮かびませんし、提言もできないんで、町長の今の将来に対する思いは語っていただいたということで、この方向性を元に戻していくことはなかなか難しいのかなと思うんですが、それに対する何らかの方策を打っていかないと、これから国の財政も縮小していく、地方自治体の財政も縮小していく中で行政需要だけが増えていく、どうやって乗り切ったらいいのかっていう部分を念頭に取り組んでいただけるものと期待し、また求めて、ただ、1つ、ちょっと提言をさせていただきたいと思います。提案ですね。
この間の日曜日に新田では住民共同作業としてサイホンの泥上げ作業を行いました。これは1年に一遍ずつやっているんですね。それで、二、三十人ぐらい泥上げ作業に出てくるんですね、周り番で自治会構成世帯の中であんたとあんたって指名されて出ていくわけなんです。私も頼まれてバックフォーを持っちゃ行くんですが、それで、ちょっとその作業をずっと見ておりました。
水路から手作業で泥を上げるんですね。それで、皆さんは持ったことがあるのかね、カクヅコへ水を含んだ砂を1回持つとどれほど重いか。これを70代の人たちが中心になってやっているんですね。10年前は、その衆は60代でした。
それで、それを見ておりますと、もう私は毎年出ているんで、そこへは呼び出されていくんで見ていると、もう作業そのものがだんだん時間がかかるようになりました。水路から1回道路へ上げて、道路から高いダンプの荷台へ放り投げて、70代の人たちがだんだんにできんくなってきていて、また、もっと悪いのは、あそこはNTKセラミックに抜けていく広い道路があって、そこを横断しているところは4人がかりでよっこらよっと持てるグレーチングを手で持って移動して、泥上げが終わるとまたやる。
今年見ておりましたら、そこへ関われる人たちは極めて腰痛持ちが多くなっちゃって、関わってくれる人たちが本当に少なくて、数人がその任を得ておりました。
それで、ここをいよいよ新田でやれなくなるときが近いなっていうふうにその作業を見ながら、時間もかかるし、思ったんですが、これをやらないとどうなるかっていうと、サイホンが詰まります。そうするとどうなるかっていうと、上から洪水時に来た水が全部オーバーフローします。オーバーフローすると、あの近隣は住宅地ですので、そこが浸水します、JR飯田線の軌道へ水が流れ込みますっていう災害が危惧されるんで、やらなければならないものなんです。
ところが、新田住民にしてみると、上流部の砂が全部新田へ集まってきて、そこにサイホンがあるから自治会住民が、70歳の人たちがそういう重い仕事をしなきゃいけないということに対する負担感がうんと増してきております。
それで、私はそれを見ながら思ったんですが、今回はちょっと冷静に眺めておりました。何でこんなに時間がかかるのかなとかいうふうに見ておって、いろんな工夫をすると機械でやれるなっていうことをちょっと思いつきました。
ところが、これは、こういうことなんですね。その作業は土木委員の人たちが主になってやるんです。土木委員の人たちは自治会長も含めて1年任期なんです。どんなえらい仕事もその場を乗り切ると、まずほっとして、ああ今年はこれで終わったと、次の人に渡すんだっていうことで、来年もやるんだったらこれをもうちょっと楽にしようという思いが出てくると思うんですが、終わったことによる安堵感がまず出てしまって、工夫、改良がなかなか役員さんたちには芽生えないと思うんです。これは無理のないことだと思います、今の1年任期の回しでは。
それで、これを2年3年やれって言ったら、もう絶対にやり手はない。とすると、もしこれで――自治会運営が未来永劫続くなんていうことはとても考えられません。どこかでは世帯数減少から何からで行き詰まるときが来るんですが、今の状況だと、自治会がみんなそこで手を引いてしまうと行政が回らなくなるとすれば、1年でも延命していく、自治会運営を延命していく、もう20年くらいは今の状況を維持するっていうようなことを考えるとすると、重要な施策として町がある程度切り込みながらこういったところを改善すればどうよっていうことに踏み込んでいくと、何とか1年2年、あるいは10年延命できるのかなっていうような思いを持ったものであります。
そこで一番最初に思い浮かんだのが、自治会にそれぞれ担当者が張り付いている、あるいは区に張り付いている担当者制度だと思うんですが、今の職員の実態を見ていると、今はどうでしょうか、減税に対する人手が物すごく要るんでしょう。どこの職場も人手がない中で、片手間で担当者に、そんな仕事に入れ、これは水路の泥上げ作業を間近で見ていなければ何のアドバイスもできないことですよね。
そうすると、物によっては自治会の中へ飛び込んで、どんな運営をしてどんな課題を持っているのかを仕事として見極められる職員を持たないとできないことだと思います。担当者制度は、今、実際はもう有名無実じゃないでしょうか。なくてもほとんどの自治会は支障がなくて回っているんじゃないかと思います。
とすれば、その点について力を入れていっていただければなというふうに思うんですが、そうした自治会へ踏み込んで、40世帯で構成している自治会で役員さんの負担を減らすには、ここの部分をこうしたらどうでしょうかっていったようなアドバイスができる職員体制づくりを求めますが、いかがでしょうか。
町 長 自治会ごとに様々な課題があると思います。それに職員が向き合っていくというのは非常に重要かなと思います。
ただ、先ほど来、議員さんもおっしゃられたとおり、役場のいろいろな事業の関係でなかなかそこまで踏み込んでいけないというのが実態でございます。
できれば、先ほど申し上げましたように私が自治会に赴いて話をしますので、そこでまずは御提案いただいて、じゃあ町で考えてほしいということで御提案いただくような仕組みをつくっていければと考えております。
特に、やっぱり自分は現場主義で現場へ出ていただくのが一番職員にとって重要なことだと思いますけれども、なかなか今はそれができない状況もあります。できるだけ現場に踏み込みながらやっていくように仕組みをつくってまいりますけれども、まずはそういったいろいろな課題を膝を交えた中で出していただくということが重要かと思いますので、そんな仕組みの中で解決できればと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。
折山議員 それで、ちょっと先ほど来の質問の中で、やっぱり懇談するときには現役の自治会長が呼ばれると思うんですが、1年ごと交代の皆さんは自分が役を終わることにいっぱいで、次への提言――前の人から受け継いだことを俺はやり切ったという思いがまずは出てくるんで、できたら、そういう皆さんを選任する場合は、過去の経験者なりで、1年ごと交代の自治会長さんではなくて、5年くらい町とお付き合いしながら各自治会の課題を見極めながら提言をしてくれるような方の選任を求めて、自治会長、1年任期の役員さんに1年ごとお聞き取りをしても限界があると思いますんで、ある程度の地域の経験者で5年くらいお付き合いをしてもらえる方をぜひ人選しながら、いろんな課題をお聞き取りいただく、またその人を通じて地元へアタックをかけていく。
それと、そういう職員体制は困難だというお話でありましたんで、それならば申し上げますが、これまでも建設関係の地元要望について、一般質問するんじゃなくて、直接建設課へ行くと、すぐに担当者なり課長が飛んできて、現場を見て速やかな対応をしてくれてきた、こういった実績があります。環境も同様であります。
ですから、全職場が1つ何か困った課題があったら、町長の言われるとおり、出向き、実態を見て、どうしたらいいか相談に乗る、建設や環境だけでない、全職場がそういったような体制を取っていただければ専門的な職場を持つことなくて行けるのかな、あるいは今言ったように自治会にそういう人が1人おっていただければ長い時間をかけて感じてきている課題を町へ持ち上げることもできるのかなということで、その点を求めますが、町長から前段で、そういった方向で、現場主義でやっていただけるっていうお答えをいただきましたので、約束の5分よりもオーバーしましたが、2分前に質問を終わります。終わります。