令和3年度飯島町戦傷病没者追悼式が7月9日に飯島町文化館大ホールで厳粛なうちに開催されました。
私は、町議会を代表して追悼の言葉をご霊前に捧げました。
明治以降の大戦で犠牲となられた多くの町出身者の御霊の鎮魂を目的に毎年度開催してきた式ですが、昨年度は新型コロナウイルスの関係で中止となり、2年ぶりの開催となりました。
平和な時代を十分に享受している今日、国のため郷土のために、家族の顔を思い浮かべながら傷つき・若い命を散らしていった皆さんは、遠い世界から、国内・町内で生じている様々な出来事や今の私たちの生活をどのように眺め感じておられるのか。私は、自分自身に困難が立ちはだかった時や、終戦記念日の近づくこの頃になると、そのようなことをいつも考えてしまいます。今日の平和の礎になられた御霊に対して恥ずかしい生き方だけはしてはいけない。そのように自身を戒めるようにしています。
さて、議員になってから毎年追悼式に出席していますが、一昨年令和元年度の主催者の式辞に胸をうたれ、時々その言葉を思い出しておりました。式辞の内容から、悲惨な歴史に対する受け止め方、今日に生きる私たちのあるべき生き様の方向を導いてくれているように思い、多くの人に伝えたいと考え、思い切って原稿を拝借し私のHPに掲出したいことをお願いし、承諾いただきました。
以下全文をご紹介します。
式主催者 社会福祉法人 飯島町社会福祉協議会 会長 箕浦税夫氏の令和元年度の式辞です。
式辞
戦後七十四年、今年も皆様方諸霊にお会いする日を迎えました
今、故郷は初夏を迎え空の青 木々の緑が目に鮮やかな季節となりました
本日ここに、明治から先の太平洋戦争に至るまで、苛烈の戦いで尊い命を失われた皆様方、三百八十余柱の御霊をお迎えして、ご遺族の皆様方をはじめご来賓、関係各位のご参列をいただき、令和元年度飯島町戦傷病没者追悼式を挙行するにあたり、諸霊の御前に謹んで追悼の誠を捧げます
諸霊は、度重なる国の危急に際し、祖国のために自らの青春の夢や志に満ちた一身をも顧みず、最愛の家族や肉親を故郷に残し、二度と故郷の地を踏むことなく、極寒のまた酷暑の大陸や南海の孤島・洋上・空中において、加えて本土防衛のために散華されました。
誠に深い悲しみであり痛恨の極みであります。
今を生きる私たちは、おびただしい命を犠牲にした戦争を絶対に許さないこと、もう二度と過去を繰り返さないこと、平和な世界を目指すこと、互いを理解し認め合う世界を創ることが私たちの責務と心するものです。
ご遺族の皆様方には、時は流れて心の傷はいえてきたとは申せ、往時に最愛の肉親を失われた心中はいかばかりかとお察し申し上げるとともに、その後において、筆舌に尽くし難いご労苦の中、子弟の養育や、家業に精励され、併せて地域の発展のためにご尽力くださったそのご忍苦に心から敬意とねぎらいを申し上げます。
戦後、日本は、平和と繁栄の道を歩み昭和・平成の時代を過ぎ令和の時代を迎えました。
当たり前のような今日の豊かさと平穏な毎日を顧みますと、私共の今日があるのは、誠に諸霊の犠牲とご加護の上にあるものと感謝と畏敬の念に耐えません。
近代日本は、平和を理由に戦争を重ねてきました。だが、敗戦により平和は戦争により得られるものではないと悟り、憲法前文で政府の行為により戦争の惨禍を起こさないことを決意し、平和への誓いを実践するために、第九条で戦争の放棄と戦力及び交戦権の否認を定めています。
この世界に誇れる平和憲法に謳われた「平和国家のかたち」実現に向けて七十四年間私たちは世界平和を希求して参りました。
今、この憲法九条を改正しようとの動きがあります。
日本の将来、平和国家のかたちを大きく変えようとする憲法改正は、国民一人一人の熟慮と十分な議論が重ねられた上でなされなければならないと考えます。
諸霊の無念の思いに応えること、孫子の代に託す平和な日本の姿を考えると責任の重さを感じます。
飯島町では、「人と緑輝くふれあいのまち」を目指して、教育の充実、福祉の増進、産業創造と振興、生活基盤の整備等を推進し、町民が安心して安全に暮らせる豊かなまちづくりに向け、積極的な施策を実施して参りました。
諸霊のご遺志に報いるためにも、私たちは平和を求め続け、戦争の史実、教訓を風化させることなく、後世に正しく継承し、希望と幸せに満ちた社会を築いていくために一層の努力を重ねることをお誓い申し上げます。
そのためにも、追悼式は、諸霊の鎮魂の場であり平和を考える機会であってほしいと願います。
ここに改めて、戦傷病没者各位の御霊がとこしえに安らかあらんことをお祈り申し上げますと共に在天の光として郷土の発展を末永く見守り賜うことを念じ申し上げ、更にご遺族の皆様方のご多幸をお祈り申し上げまして式辞といたします。
令和元年七月十日
社会福祉法人
飯島町社会福祉協議会
会長 箕浦税夫

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